【書籍化&コミカライズ】虐げられていた身代わり令嬢が呪われ王子に溶けるほどに愛されるまで
「しかしサシャバル伯爵はシャルル・サシャバルの代わりにカトリーナ・サシャバルとしてカトリーナをサシャバル伯爵家の娘としてナルティスナ領に送った」
「……はい」
「しかしサシャバル伯爵家の娘と曖昧な返事をしたことにより、彼らに逃げる隙を与えてしまった。カトリーナの存在を我々は知らなかったからだ。つめが甘かったと反省している。だがこうしてカトリーナとクラレンスが出会い、愛を育むきっかけになったことには感謝せねばな」
確かにこの件がなければ、カトリーナは今もサシャバル伯爵邸で毎日毎日、つらい労働を強いられていただろう。
「今は邸で大人しくしているかと思いきや、まさか王都で呑気に買い物をしているとは……。ワシももう呆れて言葉が出てこない」
カトリーナは自分の手のひらをギュッと握ると、クラレンスが「大丈夫」だと言うように、カトリーナの肩に手を添えた。
「今回、オリバーとアリーリエの婚約も発表したいと思っていたのたが、アリーリエはシャルルが再び社交界に出てくる事実を知った。再びオリバーの婚約者の座を長年に渡り狙っていたシャルルの暴挙に怯えておる」
「……!」
どうやらシャルルはオリバーに好かれるどころか、嫌われているようだ。
オリバーは国王の言葉に眉を寄せている。
ずっと想いを寄せていたアリーリエを傷つけられて許せない思いでいっぱいだとオリバーは語った。
「……はい」
「しかしサシャバル伯爵家の娘と曖昧な返事をしたことにより、彼らに逃げる隙を与えてしまった。カトリーナの存在を我々は知らなかったからだ。つめが甘かったと反省している。だがこうしてカトリーナとクラレンスが出会い、愛を育むきっかけになったことには感謝せねばな」
確かにこの件がなければ、カトリーナは今もサシャバル伯爵邸で毎日毎日、つらい労働を強いられていただろう。
「今は邸で大人しくしているかと思いきや、まさか王都で呑気に買い物をしているとは……。ワシももう呆れて言葉が出てこない」
カトリーナは自分の手のひらをギュッと握ると、クラレンスが「大丈夫」だと言うように、カトリーナの肩に手を添えた。
「今回、オリバーとアリーリエの婚約も発表したいと思っていたのたが、アリーリエはシャルルが再び社交界に出てくる事実を知った。再びオリバーの婚約者の座を長年に渡り狙っていたシャルルの暴挙に怯えておる」
「……!」
どうやらシャルルはオリバーに好かれるどころか、嫌われているようだ。
オリバーは国王の言葉に眉を寄せている。
ずっと想いを寄せていたアリーリエを傷つけられて許せない思いでいっぱいだとオリバーは語った。