交際0日ですが、鴛鴦の契りを結びます ~クールな旦那様と愛妻契約~
可愛げの欠片もなかった幼少の俺を育ててくれた祖父との約束のために、古嵐家に恩を返すために結婚した。だが、それよりももっと大切で、小梅に伝えたいことがある。
「本当のことを話したら、きっと桜子さんに似て優しい小梅は遠慮すると思った。 いつかは話そうと思っていたけど、結果、こうして小梅に悲しい思いをさせた。ごめんな」
小梅がふるふると首を横に振る。
「私の方こそ、勝手に誤解して、一織さんに心配かけてごめんなさい」
小梅は悪くない。隠していた俺が全面的に悪い。だからもう、これ以上小梅への想いを抑えようとはしない。隠さずに、この溢れんばかりの恋情を。
「…あの台風の日、小梅が雨に濡れた俺にタオルと傘とお弁当を持たせてくれただろう? 俺を大企業の御曹司で社長だと知らない小梅の純粋な厚意が、嬉しかったんだ。あと、笑った顔が、可愛くて」
黒い綺麗な瞳が俺を見つめる。
可愛い、なんて思っていても口には出さないし、表情に出ないように気をつけている俺が言うから、びっくりした、と顔に書いてある。
「本当のことを話したら、きっと桜子さんに似て優しい小梅は遠慮すると思った。 いつかは話そうと思っていたけど、結果、こうして小梅に悲しい思いをさせた。ごめんな」
小梅がふるふると首を横に振る。
「私の方こそ、勝手に誤解して、一織さんに心配かけてごめんなさい」
小梅は悪くない。隠していた俺が全面的に悪い。だからもう、これ以上小梅への想いを抑えようとはしない。隠さずに、この溢れんばかりの恋情を。
「…あの台風の日、小梅が雨に濡れた俺にタオルと傘とお弁当を持たせてくれただろう? 俺を大企業の御曹司で社長だと知らない小梅の純粋な厚意が、嬉しかったんだ。あと、笑った顔が、可愛くて」
黒い綺麗な瞳が俺を見つめる。
可愛い、なんて思っていても口には出さないし、表情に出ないように気をつけている俺が言うから、びっくりした、と顔に書いてある。