交際0日ですが、鴛鴦の契りを結びます ~クールな旦那様と愛妻契約~
「おかえり。 楽しかったか?」

「た、ただいま。 はい、えっと、はい!」

明らかに挙動不審な私に一織さんは訝しげな顔をしたが、「風呂入ってこい」と微笑むだけで追求されることはない。
ふぅ…なんだか緊張してしまう。これから旦那様を誘惑しようとしているなんて…。

彼に企みがバレる前に身につけてしまおうと急ぎめに、でもいつもより念入りにスキンケアをして入浴を終えた。筧さんに教えてもらった通り、パジャマのボタンの1番上は留めずに。

それで、次は、さりげなく一織さんの隣に……

「小梅」

「は、はい!?」

不意に声をかけられて、素っ頓狂な声を出してしまう。
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