交際0日ですが、鴛鴦の契りを結びます ~クールな旦那様と愛妻契約~
「小梅、本当にどうしたんだ、」

「どうしたら、私を押し倒したくなるくらい魅力的に見せられますか? 一織さんの好みの女性になるには、」

「小梅」

食い下がる私の言葉を遮って、一織さんが名前を呼ぶ。さっきまでの穏やかな声色とは違う、低くて、男らしいトーンだ。

「俺が毎日、どれだけ我慢していると思う?」

「我慢なんて、し、しなくても…」

「どうしたら魅力的に見せられるかって? これ以上魅力的になられたら、俺が冷静でいられなくなる。 好みの女性? そんなの、とっくにおまえは俺のストライクゾーン撃ち抜いてるんだよ」

ぎらりと彼の瞳の奥が鋭く光る。獲物を見つけた獣みたいな、なんとも恐ろしい瞳をしている。

これ、私このまま食べられる…!

「今のは、どう考えても煽った小梅が悪い。 今更無かったことになんて、もうさせてやれないからな」

食べられる…食べられたくて、誘惑したんだ。あなたのものになりたくて、自らライオンの檻に飛び込んだの。

「抱いてください。 愛してるって、全力で教えて」


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