交際0日ですが、鴛鴦の契りを結びます ~クールな旦那様と愛妻契約~
「はい!ストップ! ごめんおふたりさん。まさかふたりがまだこんっなにうぶうぶでらぶらぶだなんて思ってなくて。付き合いたてほやほやのいちばん楽しい時期ってやつ?いやもう結婚してるけど。……とにかくとんでもなく邪魔してしまったようなので、俺はこの辺で消えます! また今度、外でゆっくり会おう!じゃあな」
椎名さんがそそくさとリビングを出ていくので、私はハッとして一織さんを見上げた。
「いいよ。ほっとけ」
「でも、せっかく来てくれたのに、お茶も出さずに、こ、こんな」
「椎名なんかより、今は俺のこと見ろって」
玄関の方をちらちらと気にしていたら、不意に手を掴まれた。
「い、一織さん」
「小梅。日曜日、一緒に出かけないか?」
「へっ? 日曜日、ですか?」
「小梅のことが、もっと知りたい」
な、なんと、デートのお誘い!?
急すぎて、頭が回らない。でも、触れた手から伝わる一織さんの体温が、私を見つめる黒い瞳が、さっきよりももっと鼓動を早めるのが分かる。
「わ、私も一織さんのこと、知りたい、です」
目を合わせられなくて、聞こえるか聞こえないかの声でそう答えるのが精一杯だった。
椎名さんがそそくさとリビングを出ていくので、私はハッとして一織さんを見上げた。
「いいよ。ほっとけ」
「でも、せっかく来てくれたのに、お茶も出さずに、こ、こんな」
「椎名なんかより、今は俺のこと見ろって」
玄関の方をちらちらと気にしていたら、不意に手を掴まれた。
「い、一織さん」
「小梅。日曜日、一緒に出かけないか?」
「へっ? 日曜日、ですか?」
「小梅のことが、もっと知りたい」
な、なんと、デートのお誘い!?
急すぎて、頭が回らない。でも、触れた手から伝わる一織さんの体温が、私を見つめる黒い瞳が、さっきよりももっと鼓動を早めるのが分かる。
「わ、私も一織さんのこと、知りたい、です」
目を合わせられなくて、聞こえるか聞こえないかの声でそう答えるのが精一杯だった。