交際0日ですが、鴛鴦の契りを結びます ~クールな旦那様と愛妻契約~
「こら、何赤くなってるの。あー、ヤダヤダ、ひとりで旦那のこと思い出してにやけないでよ〜。私にもあったなぁ、そんな時代」

筧さんに指摘されて現実に戻ってくる。
いけない。これから仕事だって言うのに、今ドキドキしてどうするの。

「今度会わせてね? 小梅ちゃんの旦那様、相当カッコイイみたいじゃない」

「えっ、なんで知ってるんですか!?」

「あらま、否定しない。 小梅ちゃん、相当惚れ込んでるのね」

しまった。今のは私の反応をからかわれたのだ。私が朝から一織さんのことで顔を赤くしているから、筧さんは会ったことがない一織さんをカッコイイと言ったのだ。
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