交際0日ですが、鴛鴦の契りを結びます ~クールな旦那様と愛妻契約~
「心配しなくても、私は一織さんのところに帰ってきます。絶対」

「…当たり前だ」

あ、赤くなった。
なんだよもう、可愛いなぁ。

いひひ、と笑うと、一織さんはむっとして私の頬を摘む。

「いひゃい…」

「小梅、俺をからかうことを覚えたな?」

「すみませんでした…100年早かったです」

一織さんがふっと笑って、頬から顎に指を滑らせる。
すると、不意にぐっと顔が近づいた。
鼻と鼻がくっつきそうな距離で、私はびっくりして息が止まる。

「息、止めてたら苦しいだろ」

だ、誰のせいで…!

ぱっと一織さんが離れて、くくくっと楽しそうに笑うのを今度は私がむっとする番だ。

くうぅ…やっぱり敵わない。一織さんの方が1枚上手だ。

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