交際0日ですが、鴛鴦の契りを結びます ~クールな旦那様と愛妻契約~
私を乗ってきた車の助手席に座らせ、彼は運転席に回る。
シートベルトもそこそこに、私は口を開いた。
「一織さん、さっきのは、」
「聞きたくない」
ぴしゃりと、シャッターを降ろされたみたいだった。
何も言うなと一織さんの雰囲気が語っていて、マンションに着くまで私は何も言えなかった。
部屋に着いて、重たい空気を先に切ったのは一織さんだった。
「小梅」
鋭く光る黒い瞳が私を捉える。
「小梅は、俺のことが好きだと思ってた。違うか?」
え、えぇ!?
な、なんでバレて…って、いや、ここはまず肯定するべき…?
ぐるぐると頭をフル回転させていたら、とん、と軽く肩を押されて壁に追いやられる。
「一織さ、」
「知らない男が小梅に触れてるのを見て、腹が立って仕方なかった」
え、それって…嫉妬、してくれたってこと…?
「おまえに触れていいのは俺だけだ。俺は小梅の夫だから」
近すぎる距離に、情熱的な瞳で見つめられて動けないでいたら、ふに、と唇を指でなぞられる。
「俺だけ見てろ」
次に唇に触れた柔らかい感触に、ぎゅっと目を瞑る。急なことで驚いているはずなのに、すぐに離れてしまったそれを追いかけてまた欲しかっている自分がいる。
キス…私のファーストキスが、旦那様に奪われた。
シートベルトもそこそこに、私は口を開いた。
「一織さん、さっきのは、」
「聞きたくない」
ぴしゃりと、シャッターを降ろされたみたいだった。
何も言うなと一織さんの雰囲気が語っていて、マンションに着くまで私は何も言えなかった。
部屋に着いて、重たい空気を先に切ったのは一織さんだった。
「小梅」
鋭く光る黒い瞳が私を捉える。
「小梅は、俺のことが好きだと思ってた。違うか?」
え、えぇ!?
な、なんでバレて…って、いや、ここはまず肯定するべき…?
ぐるぐると頭をフル回転させていたら、とん、と軽く肩を押されて壁に追いやられる。
「一織さ、」
「知らない男が小梅に触れてるのを見て、腹が立って仕方なかった」
え、それって…嫉妬、してくれたってこと…?
「おまえに触れていいのは俺だけだ。俺は小梅の夫だから」
近すぎる距離に、情熱的な瞳で見つめられて動けないでいたら、ふに、と唇を指でなぞられる。
「俺だけ見てろ」
次に唇に触れた柔らかい感触に、ぎゅっと目を瞑る。急なことで驚いているはずなのに、すぐに離れてしまったそれを追いかけてまた欲しかっている自分がいる。
キス…私のファーストキスが、旦那様に奪われた。