冷徹エリート御曹司の独占欲に火がついて最愛妻になりました
「え…」
茉白はLOSKAが父の会社だということを遙斗と米良はもちろん、前任の樫原にも言ったことが無かった。
「知ってたんですか…?」
遙斗の言葉から、悪化している経営状況も把握されていることがうかがえた。
「取引先の状況を調べておくのも仕事なので。」
米良が冷静に言った。
「じゃあ…」
茉白の頭に、先程の商談のことが過ぎる。
「さっきの…OEMの話って、もしかして同情でくださったお仕事ですか…?」
茉白の声が情けなさで微かに震えた。
遙斗は少し黙ってから口を開いた。
「だったら?」
「え…」
「同情で貰った仕事だったら何が悪い?」
「…そんなの情けなくて…メーカーとしてのプライドが…」
茉白が震える声で言った。
「くだらないな。無駄なプライドだ。」
遙斗は吐き捨てるように言った。
「………」
「自分一人で朝から晩まで毎日必死になってやってる仕事より、同情で勝ち取った仕事の方がよっぽど効率よく金になって会社のためだろ。」
「…でも…」
「メーカーとしてのプライドがあるって言うなら、同情で勝ち取った仕事で最高の結果を出して次に繋げろ。営業としてプライドがあるなら、使えるものはなんでも使うんだよ。俺はプライドっていうのはそういうものだと思ってる。」
「………」
茉白は何も言えなくなってしまった。
「だいたい」
遙斗が続ける。
「シャルドンは同情で仕入れるほど適当な商品選びはしてない。」
遙斗はどこかがっかりしたように溜息を吐いた。
「あ…」
茉白はLOSKAが父の会社だということを遙斗と米良はもちろん、前任の樫原にも言ったことが無かった。
「知ってたんですか…?」
遙斗の言葉から、悪化している経営状況も把握されていることがうかがえた。
「取引先の状況を調べておくのも仕事なので。」
米良が冷静に言った。
「じゃあ…」
茉白の頭に、先程の商談のことが過ぎる。
「さっきの…OEMの話って、もしかして同情でくださったお仕事ですか…?」
茉白の声が情けなさで微かに震えた。
遙斗は少し黙ってから口を開いた。
「だったら?」
「え…」
「同情で貰った仕事だったら何が悪い?」
「…そんなの情けなくて…メーカーとしてのプライドが…」
茉白が震える声で言った。
「くだらないな。無駄なプライドだ。」
遙斗は吐き捨てるように言った。
「………」
「自分一人で朝から晩まで毎日必死になってやってる仕事より、同情で勝ち取った仕事の方がよっぽど効率よく金になって会社のためだろ。」
「…でも…」
「メーカーとしてのプライドがあるって言うなら、同情で勝ち取った仕事で最高の結果を出して次に繋げろ。営業としてプライドがあるなら、使えるものはなんでも使うんだよ。俺はプライドっていうのはそういうものだと思ってる。」
「………」
茉白は何も言えなくなってしまった。
「だいたい」
遙斗が続ける。
「シャルドンは同情で仕入れるほど適当な商品選びはしてない。」
遙斗はどこかがっかりしたように溜息を吐いた。
「あ…」