冷徹エリート御曹司の独占欲に火がついて最愛妻になりました
遙斗は茉白を鏡の前に座らせると、メイクを落とそうとした。
「あ…!すっぴんに…」
「あんな酷いクマで商談に来ておいて今さら何言ってる?たしか居酒屋で泣いてた時もメイク落ちてたな…」
「………」
遙斗は手慣れた様子でメイク道具を扱う。
「…趣味…なんですか?」
遙斗の手が顔に触れるたびにそこが熱を帯びるようにドキドキしてしまい、何か話していないと落ち着かない。
「メイクが?そういうわけじゃないけど。」
手を動かしながら遙斗が答える。
「え、じゃあどうしてそんなに慣れてるんですか…?」
「この間までコスメ部門の統括してたから、俺なりに勉強した。」
「さすが…」
「米良もできるよ。」
「へぇ、そうな—」
米良の名前を出されて、茉白は今この空間に遙斗と二人きりであることに初めて気がついた。茉白の心臓のリズムがまた早くなる。
(雪村専務と会う時に米良さんがいなかったことって今まで無かった…)
「あ、お時間…大丈夫ですか?雪村専務がいないと…」
「あぁ…いいんだよ、俺は。こういう場にいると自称結婚相手候補が寄ってきて鬱陶しいだけだから。どうせ半分くらいは控え室で休んでる。」
「………お腹空いちゃいますね。」
「そこ?」
“やっぱり住んでる世界が違う”が茉白の本当の感想だった。
「そういえばSNS…」
必死で次の話題を探す。
「ん?」
「えっと…莉子ちゃんていう後輩がびっくりするくらい詳しくて。いろいろ教えてもらって、いつもいいねとRTしてくれる人もいたりして…だんだん楽しくなってきました。一人じゃ絶対無理だったので…雪村専務のアドバイスのおかげです。」
「もちろん自分にしかできないこともあるけど、会社にはいろんな知識や能力がある人間が集まってるから。それを上手く活かしていくのも大事な能力だよ。とくに、上に立っていく人間ならね。」
「…はい。」
「よし、できた。」
「あ…!すっぴんに…」
「あんな酷いクマで商談に来ておいて今さら何言ってる?たしか居酒屋で泣いてた時もメイク落ちてたな…」
「………」
遙斗は手慣れた様子でメイク道具を扱う。
「…趣味…なんですか?」
遙斗の手が顔に触れるたびにそこが熱を帯びるようにドキドキしてしまい、何か話していないと落ち着かない。
「メイクが?そういうわけじゃないけど。」
手を動かしながら遙斗が答える。
「え、じゃあどうしてそんなに慣れてるんですか…?」
「この間までコスメ部門の統括してたから、俺なりに勉強した。」
「さすが…」
「米良もできるよ。」
「へぇ、そうな—」
米良の名前を出されて、茉白は今この空間に遙斗と二人きりであることに初めて気がついた。茉白の心臓のリズムがまた早くなる。
(雪村専務と会う時に米良さんがいなかったことって今まで無かった…)
「あ、お時間…大丈夫ですか?雪村専務がいないと…」
「あぁ…いいんだよ、俺は。こういう場にいると自称結婚相手候補が寄ってきて鬱陶しいだけだから。どうせ半分くらいは控え室で休んでる。」
「………お腹空いちゃいますね。」
「そこ?」
“やっぱり住んでる世界が違う”が茉白の本当の感想だった。
「そういえばSNS…」
必死で次の話題を探す。
「ん?」
「えっと…莉子ちゃんていう後輩がびっくりするくらい詳しくて。いろいろ教えてもらって、いつもいいねとRTしてくれる人もいたりして…だんだん楽しくなってきました。一人じゃ絶対無理だったので…雪村専務のアドバイスのおかげです。」
「もちろん自分にしかできないこともあるけど、会社にはいろんな知識や能力がある人間が集まってるから。それを上手く活かしていくのも大事な能力だよ。とくに、上に立っていく人間ならね。」
「…はい。」
「よし、できた。」