天使の受難 アレクサンドラとグルシア(魔法の恋の行方・シリーズ10)
廊下の突き当りは南向き、
バルコニーのあるリビング、東南角部屋がベッドルーム、
北向きに、もう一部屋ある3LDKの間取り。
「グルシア様、お待ち申しておりました」
配下の天使が、リビングの戸を開けて出迎えた。
「アレクサンドラは?」
「寝室に」
「そうか、では、すぐに挨拶をせねばならんな」
グルシアは、アタッシュケースを配下の天使に手渡して、言った。
「うううう・・」
ベッドに座っている、いや転がされているのは、14~5才ほどに見える少女だった。
拘束衣を着せられ、口にテープが貼られている。
漆黒の髪は、からすの濡れ羽色で艶やかだ。
上目遣いで、グルシアをにらんだその瞳は冷たい輝き、鉱物質の深い緑。
時折、エメラルドグリーンの中に、油膜のように蛍光色が走る。
「アレクサンドラ・・だな」
グルシアは、幼く見える少女の姿に戸惑いながら尋問した。
アレクサンドラは、自分の姿を自由に変えられる。
「本当の姿は、この姿なのか?」
アレクサンドラは、首を横に振った。
「口のテープを外してやれ。
話ができない」
グルシアは、側にいた天使に命令をした。
バルコニーのあるリビング、東南角部屋がベッドルーム、
北向きに、もう一部屋ある3LDKの間取り。
「グルシア様、お待ち申しておりました」
配下の天使が、リビングの戸を開けて出迎えた。
「アレクサンドラは?」
「寝室に」
「そうか、では、すぐに挨拶をせねばならんな」
グルシアは、アタッシュケースを配下の天使に手渡して、言った。
「うううう・・」
ベッドに座っている、いや転がされているのは、14~5才ほどに見える少女だった。
拘束衣を着せられ、口にテープが貼られている。
漆黒の髪は、からすの濡れ羽色で艶やかだ。
上目遣いで、グルシアをにらんだその瞳は冷たい輝き、鉱物質の深い緑。
時折、エメラルドグリーンの中に、油膜のように蛍光色が走る。
「アレクサンドラ・・だな」
グルシアは、幼く見える少女の姿に戸惑いながら尋問した。
アレクサンドラは、自分の姿を自由に変えられる。
「本当の姿は、この姿なのか?」
アレクサンドラは、首を横に振った。
「口のテープを外してやれ。
話ができない」
グルシアは、側にいた天使に命令をした。