天使の受難 アレクサンドラとグルシア(魔法の恋の行方・シリーズ10)
「フン、蛇の生殺しって奴か。
お前ら、天使もあくどい奴だぜ」

「そうだな。魔界の奴らと長く付き合っていると、影響を受けてしまうのだろう」

魔女とグルシアの視線が、鋭く交錯した。

「腹が減った。何か食いたい」

魔女は話題をそらして、自分の
食欲を優先させた。

「まだ、私の質問に答えていないのだが」
グルシアは、攻撃の手を緩めない。

「お前らの言う<ゆり?の問題>は、魔女にとっては、別に対したことではない。
私個人の、プライベートな問題にすぎないからな。
機密事項でもないし。
が、空腹を満たすのが先だ」

魔女は背中を丸めて、体育座りをして顔を埋めた。

一時休戦もありか、グルシアは、下級天使に命じた

「近くのコンビニで、何か食べる物を買ってきてくれ」

「デザートもだ。スィーツは絶対忘れるなよ」

魔女は頭を上げて、追加事項をしっかり要求した。
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