イケメン弁護士は再会した許嫁に愛を囁く~お前は俺のもの

 「高梨君は、今日は少し遅れてくる。午前中急に休みだったんだ」

 「どうして?」

 「うーん。よくわかんないけど、家のこととか言ってたよ」

 俺は嫌な予感がした。

 噂をすれば影。走ってきた高梨が入ってきた。

 「……はー、遅れてすんません」

 「いや。まだ時間じゃないだろ?」

 「あれ、高梨君。早かったね。遅れると思ってた」

 「いや、初日から遅れるとかないでしょ。早見も俺がいないと困るだろう」

 聞き捨てならない台詞を耳にしたが、ここは大人の対応だ。

 「じゃあ、とりあえずはじめようか」

 部長の声を合図に皆で座り、今年の対策と今までの反省などを話し合い、どのようにしていくか相談した。

 確かに、高梨はとても頭がいいんだろう。話していることが論理的で実は法務も向いているんじゃないかと思わせる何かがある。

 茜も高梨に言われたとおりきちんと仕事をしている。

 俺は部長から聞かれたことを的確に答えていく。

 「ここ二年総会もネット開催だったりしますが、今年は会場でやるか決めているんですよね?」
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