イケメン弁護士は再会した許嫁に愛を囁く~お前は俺のもの
「だ、だって、仕事中はそういう話する時間がないし、高梨君が最近帰りも残業せず急いで帰っているから……そういうことか。おうちのことがあって帰ってるのかな?」
「ま、そうだろうな」
「だから、そうじゃなくって、海斗は心配しないでいいよ。だって縁談なくなりそうなんでしょ?」
「なくなりそうとかじゃなくって俺が言ってんのはお前の気持ち。他のやつにちょっと言い寄られるとすぐに嬉しくなってそのままにしてるんじゃないだろうな?」
海斗がすごい顔で私を睨む。
「そんなわけないでしょ。海斗だけだよ。わ、私甘いこと言われるの慣れてないから、最近びっくりして。高梨君まで私に甘いとか信じられなくて……あ、違った。ごめんなさい」
海斗は膝に手を置いて前のめりになり、ため息をついている。
「茜。今度高梨以外からもちやほやされているようならすぐに言え。最近、綺麗になってきたからな。不用意に男へ笑いかけるなよ、いいな!」
「うん。海斗もう怒らない?」
「俺にだけ笑ってろ。それなら怒らない」