イケメン弁護士は再会した許嫁に愛を囁く~お前は俺のもの

 「ありがとうございます。家の方と話し合って決めると思います。うちとこちらとの取引は……どうなりますか?」

 「そうだな。申し訳ないが、営業部のほうは手を引かせてもらう」

 「……そうですか。それなら、僕もどうなるかはわからないです」

 「まあ、家のことだ。よく話し合って乗り切るしかない。私も経営者だから君のお父さんの気持ちもわかる。高梨君、悪いが少し茜さんと話があるんだ。先に出てもらってもいいか?」

 「はい。じゃあ、早見。迷惑かけるが何かあればメールで聞いてくれ」

 「うん。身体気をつけて、頑張ってね」

 そう言うと頭を下げて出て行った。

 「茜さん。新藤君とのことだが、とりあえず結婚前提で付き合っていると思っていていいんだな?」

 「はい」

 「……嬉しそうだな」

 む。そんな言い方。
< 166 / 250 >

この作品をシェア

pagetop