イケメン弁護士は再会した許嫁に愛を囁く~お前は俺のもの

 先ほど、部長に言ったことを話した。高梨に現状を聞いたところ、出社に問題はないが、出ると色々聞かれそうで来たくなかったと言っていた。ただ、早見が心配だったという。

 「早見がいないじゃないですか?どうしたんです?」

 「部長に君の分の仕事も全部任されて、昨日から熱出して休んでいる」

 「ええっ!」

 「悪いんだが、君にはさっき言ったとおり色々やってもらいたい。部長は去年も資料作りは全部丸投げ?」

 高梨が苦笑い。

 「パソコン入力が苦手らしくて、今年もそうだとしたら誰か俺の代わりを入れただろうと思ってたんですけど。まさか早見ひとりにやらせていたとは思いませんでした」

 「高梨工業の現状はこの仕事をしながら聞いていけるだろうから、総会を乗り切ってからでよければこの間の話だが、力になれるかもしれない。顧問弁護士になるのは難しいけどね。それで良ければ……」

 「ほんとうですか?」
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