イケメン弁護士は再会した許嫁に愛を囁く~お前は俺のもの

 あっけにとられて高梨君を見るしかできない。なんと言うことを話しているのよ。酔いが一気に冷めた。海斗を煽ると怖いんだよ。小さい頃から海斗を怒らせるとペナルティーを決められて、その後ひどい目に遭うのは私なのに!

 こっちを見てニヤニヤしてる。信じらんない、やめてー!手を伸ばして携帯を取り返そうとしたら、切られた。

 「高梨君!何話してくれてんのよー」

 「駅へ迎えに来るって言ってたよ。前に俺が送っていったの見てたらしいね。そんな前からライバル視されていたとは光栄だ」

 高梨君は私を引き寄せて肩を抱くと、歩き出した。千鳥足だ。そういえば、最後日本酒をひとりでだいぶ飲んでた。

 「ちょ、ちょっと。離して……というか、大丈夫?タクシー呼ぼうか」

 「飲まなきゃやってらんねえよ。駅までだから支えてくれよ」

 「う、うん。というか、お会計ごめんね。明日、払うから……」

 「早見。避けないで今まで通り付き合ってくれよ」
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