イケメン弁護士は再会した許嫁に愛を囁く~お前は俺のもの

 
 「茜!大丈夫か!」

 外から海斗の声がする。はー、良かった。そっとドアを開けた。すると海斗が私の腕をつかんで抱き寄せた。京介君は私の片足にしがみついている。

 警察の人がふたりいて、ひとりは隣へ入っていった。ひとりは男性を拘束している。

 「み、みのりさんは大丈夫?」

 私が隣の部屋へ行こうとしたら、京介君を抱き上げて私に渡すと言った。
 
 「京介を見ていてやれ。どうなってるか俺が見てくる」

 京ちゃんは周りにおびえてまた泣き出した。私はドアを閉めて部屋へ戻ると京ちゃんをあやしはじめた。

 「もう大丈夫だよ。お兄ちゃんも助けに来たからね。ママのことをお兄ちゃんが助けに行ったよ。おまわりさんも来たからね」

 みのりさんは海斗に連れられて部屋へ来た。髪はぼさぼさ、殴られたのか頬が赤い。なんてことだろう。涙目で私を見て、抱きついてきた。
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