イケメン弁護士は再会した許嫁に愛を囁く~お前は俺のもの
 
 美紀は美人だし、大学時代も合コンで大人気だった。私は数合わせで連れて行かれていたけど、彼女は本命だからいつも大変そうだった。

 「美紀はすぐに男の人から告白されそう。大丈夫なの?彼心配してるんじゃない?」

 「うん、そうね。指輪してろとかうるさいけど、大丈夫」

 いいなあ。私も彼氏欲しいな。私は本当に誰かとどこかへ出かけても、すぐに終わる。

 何でだか、話の相づちの打ち方とか、そんなことまで目の前の相手を海斗と比べてるんだよね。別に顔とかそういうのは求めてない。海斗のような人じゃ私と釣り合わないんだから……。

 わかってるんだ。今や、目の前に現在の海斗がいて、記憶の中の海斗よりかっこよくなってしまっていて、どうにもならない。まずい。

 「そう言えば総務の高梨君も人気だよね。同期では結構人気者だったじゃん。茜、研修のときも助けてもらっていい人だとか言ってたよね。格好いいってみんなが言ってんのに、一人でいい人とか言ってるし」

 「高梨君は確かにいい人だよ」
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