イケメン弁護士は再会した許嫁に愛を囁く~お前は俺のもの

 耳元に近寄ると小声で話した。

 「茜の身体中にキスしたい」

 びっくりして、真っ赤になった。海斗はニヤニヤ笑ってる。もう、馬鹿。

 あっという間に二週間が経った。美紀がお見舞いに来た。駅前のベリータルトがお土産だ。さすが、美紀。ふたりでケーキを食べながら話した。

 「茜びっくりさせないでよ。もう、本当に驚いた。ナイフ持った人から自分の身体で海斗君を庇うなんて、茜ったら本当に……」

 「うん。私も驚いた。だって勝手に身体が動いたの」

 「茜、自分は海斗さんには釣り合わないって言ってたでしょ。とっさに自分の身体で庇うなんて、他の人は出来ないよ。茜以外に釣り合う人なんていなかったんだよ。それが証明された」

 「……美紀」
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