イケメン弁護士は再会した許嫁に愛を囁く~お前は俺のもの

 蓮見の社長が私を見て言った。

 「茜さん。大変だったね。身体はどうだい?」

 「はい。おかげさまで良くなりました。お見舞いたくさんありがとうございました。会社のほうもご迷惑おかけしました」

 「いやいや、そんなことはたいしたことじゃないよ。新藤君も色々大変だね。身辺には十分に気をつけてくれ」

 「はい。茜さんのお陰で俺は命拾いしました」

 蓮見のおじいさまが咳払いした。

 「今日はうち揃って何の話かな」

 「お前、何の話かななんてよくとぼけられるな?肝心なときだけぼけるフリはやめなさい」

 すごい。蓮見のおじいさまに突っ込む人いるんだ。さすが海斗のおじいさま。というか、海斗のおじいさまのほうがえらいんじゃないの?

 「早見さん。まずどうぞ」

 海斗のおじいさまがパパの顔を見て、促した。
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