イケメン弁護士は再会した許嫁に愛を囁く~お前は俺のもの

 海斗のお母様が言う。

 「そうよ、茜は早見茜なのよ。結婚したら新藤茜。うちに婿入りしてもらったとしても早見だからね。蓮見は血が繋がっているだけ。はい、残念でしたー」

 ママがいきり立って言う。みんな、あっけにとられている。ママ。空気読んでよ。伯父さんがママを睨んでる。パパはママの背中を叩いている。海斗のママがこっちを見て苦笑い。よく知ってるから、ママのこと。

 「会長、社長。両親が言うように待って下さい。国際弁護士になるため、一年間、渡米留学させて欲しいです。その間はうちの事務所でこちらの弁護はさせて頂くと思います」

 海斗のおじいさまがうなずいている。

 「私が責任もってやろう」

 「清兵衛。お前の事務所はいずれ誰が継ぐ?」

 「誰でもいい。お前と違って血縁に固執していない。人材は豊富にいる」
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