イケメン弁護士は再会した許嫁に愛を囁く~お前は俺のもの

「とりあえず、シャワー使う?うちで入ってもいいよ。ついでに海斗のうちから適当に着替えとおかず持って来るよ」

 海斗は嬉しそうに私の頭を撫でくり始めた。

「気が利くなあ、茜。さすが許嫁」

「……そういうことじゃないと思う」

 着替えとか取ってきてもらってなんとも思わないあんたも、それを平気で取りに行く私もどうかしてる。ほぼお母さんでしょ。

「とりあえず頼む。シャワー借りるわ」

「はいはい……」

 私は勝手知ったるの様相でスタスタとうちのバスルームへ直進する海斗を尻目に、海斗のうちの鍵を持って何故か私が隣へ行く。何なんだろう。いや、考えない。疲れる。

 目的のものを揃えて部屋へ戻った。バスルームのかごに着替えをおいて、彼の脱いだ服をうちの洗濯機に入れてあげる。ああ、本当にお母さんだよね、私。
< 27 / 250 >

この作品をシェア

pagetop