イケメン弁護士は再会した許嫁に愛を囁く~お前は俺のもの

 私の目を見ていった。好き?嘘だ。私は目をそらした。

 「……嘘ばっかり。海斗、本当は相手がいるんでしょ?」

 「なんだと?そんなのいるわけないだろ!」

 「嘘だ。見たもん……」

 「何を?」

 「一ヶ月以上前にエントランスで女優さんにキスされてた」

 「それは、そんなんじゃない……そうか、お前そのせいで俺を避けてたのか?馬鹿だな、すぐに聞けよ。あのときは油断してたら急にされたんだ。それ以降気をつけてるからされてないし、付き合ってもいない。俺はなんとも思ってない」

 「油断?そうやって今までもキスされたりしてたんだ。意味わかんない。誰とでもキスするの?私、そういうのわかんない」

 「茜、勘違いするな」

 低い声でうなるように海斗が言う。

 「海斗、その人以外にも周りに女の人いるよね。隣同士になってからも、下に訪ねてきて会っていたのを何回か見てる。いちいち彼女かどうかなんて聞かなかったけれど」
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