イケメン弁護士は再会した許嫁に愛を囁く~お前は俺のもの
「え?どうしてでしょう?」
「いや、よくわからないんだけど、法務部のほうでやっと顧問弁護士を入れて本格的にやっていくことになったそうだ。それで手足となる人材が欲しいと言われてね。総務のほうの仕事と法務としての仕事を両方やるのでとりあえずは高梨君と君ということに……」
「課長。総会担当って今まで高梨君と小暮さんがやってました。その論理だと一緒に異動するのは小暮さんのほうが適任です」
「まあ、そうだね。でも人事が言うには君がいいんだってさ。法務部長から頼まれてね」
法務部長ってあの頭が目立つ……いやいや、眼鏡の小太りのおじさまだよね。いつもにこにこ、うちの課長といっしょ。まあ、優しそうだからいいけど、あそこって確か女子社員いないような気がしたんですけど。
「あの……法務って女子社員いないような気がしたんですけど」
「いないね。これからのことは詳しくあっちで聞いてみてね。でも総務部を辞めるわけじゃないから、ね。でも高梨君は同期だろ?気が合うようだし、大丈夫だろう」