イケメン弁護士は再会した許嫁に愛を囁く~お前は俺のもの
 
 「やめてよ、どうしてそういうこと言うのよー。私が一番不思議だよ」

 「……早見先輩。とにかく、引き継ぎしましょう。私、はっきり言って庶務は雑用多すぎてやりたくないって思ってました。先輩よくやってましたよね」

 「まあね。私ああいう細々したこと結構好き。慣れると楽しいよ」

 「細々してること好きなら、意外と法務部は早見に合うんじゃないのか?」

 「それ細かいの意味が違う。法律とか小難しいことは苦手」

 「大丈夫ですよ。先輩、きっと来春には法務部出身の女子社員が入社してそっちへ行きますよ。どう考えても先輩はつなぎだと思いますけど」

 はっきりきっぱり言い切る小暮さん。高梨君と私は顔を見合わせて苦笑い。この子、本当にオブラートって言葉知らない。まあ、美人だからこの顔で言われると言い返せないけれどもね。

 その後はとりあえず総会の仕事について説明を受けた後、小暮さんと引き継ぎを明日からはじめようと決めた。
 何しろ、今の仕事も止められないからやらないとね。席に戻って夕方から自分の仕事をやり出した。
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