イケメン弁護士は再会した許嫁に愛を囁く~お前は俺のもの

 「何を?え?ナポリタン美味しいよ」

 「……そうかよ」

 「これも食べられなくなるなんてちょっと寂しいな」

 海斗は私をじっと見つめた。

 「茜」

 「なに?」

 「お前、そのマンション契約したのか?」

 「まだなんだよね。忙しくて会社帰りに行くはずが中々行けなくてさ。でも抑えてもらってる。ここと同じ不動産屋さんだから、一万円だけ手付けで払ってあるんだ」

 「契約はギリギリまで待て」

 「どうしてよ?」

 「どうしても、だ」

 「だって、ここ出る約束になってるし、次の人決まったら困るじゃん」
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