イケメン弁護士は再会した許嫁に愛を囁く~お前は俺のもの
「茜は奥手なんですよ」
「そうだな。茜に嫌われたくなくて遠慮した。でも俺の方も我慢の限界だ。そろそろ行動に起こそうと思っていたんだ。その矢先に茜の様子がおかしくなって、また中学のときみたいになってる」
「原因は海斗さんにあるって言うことでしょ、絶対。また、取り巻きの人が何かしたんじゃないんですか?」
「思い当たるところがないんだ。でもそんなことばかり言ってたら前に進まない。俺も何とかするよ」
「そうして下さい。見てる方は疲れました。茜、常に男の子を海斗さんと比べてるんです。だから長続きしないんですよ」
「そうなのか?」
「そうですよ。とにかく、茜が海斗さんを避けている理由については私の方でも探ってみますね」
「ああ、助かるよ。ありがとう」
「いいえー。茜のこと本気でお願いしますね」
「わかった。君も元気で。また何かあったらメールでいいから教えてくれ」
「わかりました」
そう言って電話を切った。どうやって茜を切り崩そうと考えていた矢先のことだった。
翌日。茜が俺に爆弾を落とした。
「引っ越す?婚活する?ふざけやがって……」