イケメン弁護士は再会した許嫁に愛を囁く~お前は俺のもの

告白とキス~海斗side3

 茜の部屋のインターホンを鳴らす。耳を当てると音がするから絶対中にはいる。バンバンと扉を叩く。返事がないので大きな声で名前を呼ぶ。すると扉が開いた。

 「うるさい!ご近所迷惑でしょ!」

 「茜。入るぞ」

 「……」

 仕方なく扉を開けて部屋へ向かっていく茜を追いかける。腕を引っ張った。

 「おい、茜。いつまで無視する気だよ」

 振り向いた茜は涙を目にためていた。俺は驚いた。

 「……どうして黙ってたの?来週まで秘密って言ってたのはこのこと?わ、わたし、どれだけ驚いたかわかる?」

 俺は茜をそっと抱き寄せて背中をさすった。

 「ごめん。何でそんなに怒ってるんだ?」

 茜は顔を上げると、俺を押しのけた。

 「私は別に海斗が弁護士でうちの会社に来るのはいいけれど、私、法務部へ異動になるのは嫌なの。今までの仕事が好きだったのに。私を指名したのね?そうでしょ?おじいさまのせい?」

 興奮したように言い募る茜をもう一度引き寄せる。
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