イケメン弁護士は再会した許嫁に愛を囁く~お前は俺のもの
海斗との関係の変化を言いたかったが高梨君の前で言うとまずいような気もして黙った。
すると、高梨君が私の方を見て思いもかけないことを言い出した。
「俺は早見とのご縁は嬉しいですし、構いませんけど、早見が俺とのことを考える時間が必要だと思うんです。まあ、付き合ってみないとわからないこともありますが、普段の彼女は二年間見てきましたので何の不安もないです」
私は驚きすぎて立ち上がってしまった。
「ええ?ど、どうしたの、高梨君。彼女いたよね?あれ?一年前にはいたよね」
「ああ、あの彼女は今年に入ってから別れた」
「ええ!?」
「そろそろ次の人と付き合いたいと思ってたところにお前のはなしが来てさ。どうだ?」
ニヤリとこちらを見る。前にいる会長と社長は嬉しそうだ。どうしてこうなる?私は追い詰められたウサギのように身を小さくするしかなかった。
高梨君とふたりで会長室を出てきた。
「いや、驚いた。まさか、早見が会長の孫とは思わなかったから聞いた時はホントにびっくりしたよ。お前に何度直接聞こうと思ったかしれない」