イケメン弁護士は再会した許嫁に愛を囁く~お前は俺のもの
 
 「で、急にどうしたの?どうせ、昼は会長だったんでしょ。急に呼び出されるのっていっつもそうだもんね」

 猫目を瞬かせて美紀が早口で言う。

 「うん。そう、その通りです」

 「また何か言われたんだ。今度は何?」

 「それがね。はあ……」

 「茜。どうして法務部へ行くの?なんだか知んないけどもしかして、噂になってるイケメン弁護士って海斗さんなの?」

 美紀は海斗にマンションで会っているので、色々ばれている。

 「そうです」

 「やっぱりね。そうじゃないかと思った。無理矢理異動させたんでしょ、どうせ……」

 「そんなことより、はあ……」

 「何なの?どうした?」

 深呼吸。

 「三つのことがいっぺんに起きた」

 「うん」

 「海斗から付き合おうって言われた」

 「やっとか。それと?」

 リアクションそれだけ?何なのよ……。睨んでる私を見て美紀が笑った。

 「なによ?あ、おめでとう。よかったね。断ったりしてないよね?茜は馬鹿だからそこが心配」

 「……断ったけどダメだった」

 「やっぱり馬鹿だったか。まあ、いいや。それで?」
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