イケメン弁護士は再会した許嫁に愛を囁く~お前は俺のもの

 「可愛いったらないわね。こりゃ、海斗さんも大変だ。茜と本格的に恋バナ出来る日がようやく来たよ。何でも聞いてね」

 得意げな美紀を見て、自分がいかにお子様だったかを思い知る。彼女は恋バナを誰か違う友達としてたんだろうな。申し訳ない。これからも、彼女の膨大な経験を教わる立場でしかないんだろうけど、相談だけは出来るのが助かる。

 「でね。明日から法務部での仕事が始まるの。明日は海斗も来るの。ど、どうしよう。高梨君のこと黙ってたの方がいいよね?なんかね、送ってもらって帰ってきたところをずいぶん前に見られてから、海斗がずっと勘違いしていて……」

 美紀がうれしそうに手を叩いている。なんなんだよー。

 「きゃー、まるで漫画みたいじゃん。うははー」

 「……もう、美紀!」

 「ハイハイ。困ったね、それは。ちょっと様子見てみたら?高梨君と話をする必要があるよ。茜は、海斗さんのほうがいいんだよね?確認だけどさ。いい人の高梨君と付き合う?」
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