イケメン弁護士は再会した許嫁に愛を囁く~お前は俺のもの
 
「海斗に頼まれたんだろ。母さんは海斗に弱いんだ。俺にはあんなに怖いのに……ずるいんだよ」

 おかしくて笑ってしまう。

 「久しぶりだし食事でもどう?」

 いつもなら断るところが、今日は話したかった。

 「そうですね、久しぶりですし、いいですよ」

 こちらを不思議そうに見てる。

 「珍しい。何かあった?海斗のことか。よし、秘密のところへ行こう」

 そう言って、しゃれたバルへ連れてきてくれた。
 顔パスで奥へ入っていく。さすが健斗さん。どれだけ多くの女性を連れてきてるんだか。

 「いいところですね。女性はみんな落ちるんじゃないですか?」

 振り向いた健斗さんは驚いている。

 「あかちゃん。言うようになったねえ。君も俺に落ちてみる?」

 ウインクする。こりゃダメだ。下を向いて無視。

 「……」

 「おーい、あかちゃん?」

 「お腹すきました」

 「はいはい。あかちゃんはミルクでいいでしゅか?」

 「もうっ!」

 笑いながら席に着く。健斗さんのお陰で頭がいっぱいだったのに少し気持ちがほぐれた。
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