不穏ラジオ−この番組ではみんなの秘密を暴露します−
【みなさまこんばんは! 今日もやってきました不穏ラジオのお時間です!】
相変わらずのテンションだ。
その声を聞いてふと、正広にだってなにかひとつくらい欠点があるんじゃないかと思えてきた。
その不穏要素を知ることができれば、小高先生と同様に自分の言いなりにすることができるんじゃないか?
相手を脅して付き合っても、それは本当に自分のことを好きになってもらったことにはならない。
わかっているけれど、期待してしまう。
今日の不穏ラジオの内容は正広でありますようにと。
もしも正広の不穏要素を知ることができれば、また私の人生は変わるかもしれないんだ。
今度こそ、バラ色の学生生活を送るために。
しかし、DJが口にした名前は最も興味の薄い生徒の名前だった。
【今日も大谷高校2年A組から! 樋口風翔くんの話をしようか!】
その名前が出た瞬間私は嘆息する。
教室内で私と同じように目立たず、ただジッと机に座っているだけの風翔の姿を思い出す。
なにを考えているのかわからない気味の悪さはあるものの、風翔が驚異だと感じることはなかった。
相変わらずのテンションだ。
その声を聞いてふと、正広にだってなにかひとつくらい欠点があるんじゃないかと思えてきた。
その不穏要素を知ることができれば、小高先生と同様に自分の言いなりにすることができるんじゃないか?
相手を脅して付き合っても、それは本当に自分のことを好きになってもらったことにはならない。
わかっているけれど、期待してしまう。
今日の不穏ラジオの内容は正広でありますようにと。
もしも正広の不穏要素を知ることができれば、また私の人生は変わるかもしれないんだ。
今度こそ、バラ色の学生生活を送るために。
しかし、DJが口にした名前は最も興味の薄い生徒の名前だった。
【今日も大谷高校2年A組から! 樋口風翔くんの話をしようか!】
その名前が出た瞬間私は嘆息する。
教室内で私と同じように目立たず、ただジッと机に座っているだけの風翔の姿を思い出す。
なにを考えているのかわからない気味の悪さはあるものの、風翔が驚異だと感じることはなかった。