ヴァンパイアは自分の親友である妹を離さない
「質問したらなんでも答えると思うなよ」


「ごめんなさい」


「それと、なにか勘違いしてないか?」


「へ?」


「俺は翼が留年しないようにお前に協力してるだけだ。決してお前を助けてるわけじゃない。
お前が他の奴らに女だとバレたら翼にも迷惑がかかるからだ」


「うっ」


一切顔を見ずに、はっきりといわれてしまった。


わかってはいたけど、そこまで辛辣だとちょっぴり傷付く。


「俺はお前と親密な関係になる気はない」


「だったら血はいらないんですか?」


「……」


「翼お兄ちゃんから貰ってたんですよね?
私が翼お兄ちゃんの代わりなら、私から貰うしかなくなりますよね」 


「クソガキ」


「ガキじゃないです!」


「中学生なんて、まだガキだろ?お前から貰わなくとも適当に獲物くらい捕まえる」


「それならいいですけど」 


女が苦手なら、吸う相手は男の人?


夜桜先輩、強がってるようだけど大丈夫かな。


私が挑発しちゃったから、夜桜先輩もムキになったんだよね。本当は喧嘩を売るつもりはなかったんだけど。
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