ヴァンパイアは自分の親友である妹を離さない
第2章
「え?私の女の子バージョンが見たい?」


それはとある休日。

梅雨だというのに珍しく晴れていて。


「男の格好も悪くないんだが、女のお前も見てみたいなって。だめか?」


「ダメじゃないですけど…。
学園じゃ難しくないですか」


「それなら学園の外なら、なにも問題ないんだよな?」


「え?」


☆     ☆     ☆


「だからって、なんでスカートなんですか!?」


「こっちのほうが可愛いから」


私は学園の外に出るなり、フリフリがいっぱい売ってある店に無理やり連れてこられた。


というか夜桜先輩はこういうとこ入るの抵抗ないのかな?


「女装とか恥ずかしいんですけど。私は女だから、これが普通なのか。
学園ではずっと男の格好をしてたせいか、こっちのほうが恥ずかしく感じます」


「なんだよそれ」


フッと口元が緩む夜桜先輩。いつも思うけど、夜桜先輩は笑顔が綺麗だ。女の私よりもずっと。
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