ヴァンパイアは自分の親友である妹を離さない
「食べ終わったことだし、紫音は出口で待っててくれるか?」


「いいですけど夜桜先輩は?」


「手洗い」


「わかりました。先に外出て待ってますね」


〜手洗いにて〜


「やっぱり人間の食事が受け付けなくなってやがる。この青い瞳だっていつまで制御が効くか。早く契約者を見つけないと、な……」


この時の私は夜桜先輩が苦しんでいることを知らなかった。



「ねぇ。きみひとりー?」


「え?」


「よかったら俺らとあそばない?」


「遊びません。
それに、一緒に遊んでる人いるので」


「そんな人いなくね?」

「俺らと遊びたくなくてウソついてるんでしょ?」


「……」


私の肩にポンっと手を乗せる。グイッとそのまま抱きしめたり。

この人たちは見るからに人間だから、例の能力は使えないし。
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