ヴァンパイアは自分の親友である妹を離さない
「蒼、炎先輩…私、白虎先輩がどこにいるかわかるかもしれません」


「そうなのか?」


「はい。蒼炎先輩と契約したことによって力も安定して使えるようになったみたいで。白虎先輩は学校のどこかにいるみたいです」


「なら、さっさと見つけて始末しないとな」


「物騒なことしちゃダメです!そんなことしたら蒼炎先輩がヴァンパイアだって今度こそバレちゃいますよ」


「話し合いで解決なんて出来るわけない。ここまできたら殴り合いの喧嘩でもしねぇと、俺の気がおさまらねぇ」


私のことで怒ってくれるのは嬉しいけど、やっぱり駄目だ。


手を汚すのは私だけでいい。元々、私が白虎先輩に女だとバレたのが原因なんだから。


「喧嘩は私がするので蒼炎先輩は隣で見てるだけでいいです。さぁ、行きましょう?」


「あ、あぁ」


これまで散々助けてもらったんだ。

次は私が蒼炎先輩に恩を返さないと。
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