ヴァンパイアは自分の親友である妹を離さない
〜屋上〜


「来るのが遅かったねぇ紫音ちゃん…と蒼炎」 


「白虎先輩、今すぐあの張り紙の事実を取り消してください」 


「どうやって?」 


「貴方なら全校生徒の記憶操作くらい簡単でしょう?」


「出来るけど、そんなことすると思ってるの?」


「だったら貴方を殺すことになりますが、それでもいいですか?」


「おい紫音。これだとお前の手が汚れるだけだろ!
なんの解決にもなってない」 

 
「蒼炎先輩は一旦黙っててください」 


「っ……ああ」


私は静かな殺気を蒼炎先輩に向けた。


向ける相手を間違ってるんじゃないかって?
そうかもしれないね。


敵は目の前に居る白虎先輩なんだから。

だけどこれ以上、蒼炎先輩には汚れてほしくないから。
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