ヴァンパイアは自分の親友である妹を離さない
☆     ☆     ☆


翌日、彼らの記憶から私が女であることは消えていた。



「紫音、起きろ朝だぞ」


「う〜ん」


「早く起きないとおはようのキスするからな」 


「蒼炎になら毎日でもしてほしいな」


「っ……!お前、少し性格変わってないか?」


「もうガキだって言われないように、少しでも大人らしくしようと思って」


「そんなのしなくても、もう言わねぇよ。だってお前は俺の大事な恋人なんだから」


「蒼、…。んっ……」


名前を最後まで言う前に唇を塞がれてしまった。


ヴァンパイア殺しの目をもつ化け物のような私を蒼炎は愛してるといってくれた。私もそんな蒼炎が好き。


人間だとかヴァンパイアだとか、愛するのに種族は関係ない。お互いに好きって気持ちが大事なんだから。


蒼炎は私にそれを教えてくれた。

ありがとう、蒼炎。私と出会ってくれて。


「紫音。これからも俺から離れるなよ」


「うん。私はこれからも蒼炎から絶対に離れたりしないから」


私たちは愛を囁きあう。


2人だけの秘密の部屋で。


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