二人の姫
人間の男は手を差し伸べると彼女はライオンから降り人間たちの元に向かいそのままお城へ連行される。


お城に着くと少女は王様の下へと連れて行かれた。
王様は暫く見ていると彼女は冷たい態度で

「何の御用ですか?」

「君は人間なのに動物と共に過ごすべきでない。これからはここで暮らしなさい」

「嫌よ」

「拒否すればあの森は破壊する」

「卑怯ね。」

「その方が君にも良いと思うけどな」

「どっちが良いかなんて私が決める事よ。でも森を破壊されたら困るからここに居て上げるわ」

そう偉そうに言うと王様はふっと笑い

「君ならそう言ってくれると思ったよ」

「貴方の為じゃないわ」

「そうだ!まだ名を聞いてなかったな」

「私に名などない」

「では君をこれから琴羽(ことは)だ」

「ふん。好きに呼べば良いわ」

そう言いそっぽを向く。
琴羽が案内された先は大きなお部屋で内装はとてもお姫様っぽいものばかりだった。

「あっ…あははっ…」

呆気を取れてるとドアから少女が笑顔で入って来て

「あらぁ御機嫌よう…新しいお友達ね。宜しく」

「あなたは誰?」

「私は結衣(ゆい)よ」

手を差し伸べると琴羽は手を繋ぐとその手を結衣は強く握る。

『今の何!?どう言う事?』

しかしその意味はすぐに思い知らされるのであった。



いつもと変わらず朝日が昇るが唯一変わっている事と言えばこの部屋だ…。
慣れない所で寝たせいかなんとなく寝てない感じになる。
廊下に出てくると結衣と遭遇する。

「あっおはよ…」

結衣はふいっとそっぽを向く。

「ちょっと待ってよ。何で怒ってるの?」

「当たり前でしょ。私のお父様を奪って」

「心配しなくてもすぐ森に戻るわよ」

「嘘」

「嘘じゃないわ」

などと話しているとお妃様が

「ちょっと琴羽良い?」

「何でしょうか?」

そう言い付いて行くと琴羽はお妃様のお部屋に連れて行かれえる

「何ですか?」

「実はあなたは私の子なの」

「はい?」

「あなたは私の子よ」
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