【完結】鍵をかけた君との恋
「合格!ビリでゴールした彼女が一等です!いやあ、逆転ってあるものですね!」
司会者が手を叩いたのを皮切りに、校庭中が拍手で埋まる。退場ゲートまでの道すがら、肩に乗るのは陸の手。
「ふぅー。何かと思ったけど、とりあえず勝ててラッキー」
「よ、よく私の長所なんて、あんなに答えられたね」
「ギリギリだよ。もうない」
陸の脇腹に、拳を放つ。
「陸はいつも、ひとこと多いっ」
「ははっ。ごめんごめんっ」
こんなやり取りは久しぶりで、ひとり、しんみりしてしまう。
ゲートを越えたところで、陸は言う。
「じゃあ俺、ダチ等のとこ戻るわ。最後まで頑張れよ、見てっから」
「うん、わかった。またね」
陸の背中を見送って、歩き出す。
こんなにもたくさんの人の中で私を見つけ出してくれたこと、いつも通り会話ができたこと、長所を言ってくれたこと。全てが「愛してる」に繋がってしまう。
この恋に終止符が打たれる時なんて、くるのだろうか。
司会者が手を叩いたのを皮切りに、校庭中が拍手で埋まる。退場ゲートまでの道すがら、肩に乗るのは陸の手。
「ふぅー。何かと思ったけど、とりあえず勝ててラッキー」
「よ、よく私の長所なんて、あんなに答えられたね」
「ギリギリだよ。もうない」
陸の脇腹に、拳を放つ。
「陸はいつも、ひとこと多いっ」
「ははっ。ごめんごめんっ」
こんなやり取りは久しぶりで、ひとり、しんみりしてしまう。
ゲートを越えたところで、陸は言う。
「じゃあ俺、ダチ等のとこ戻るわ。最後まで頑張れよ、見てっから」
「うん、わかった。またね」
陸の背中を見送って、歩き出す。
こんなにもたくさんの人の中で私を見つけ出してくれたこと、いつも通り会話ができたこと、長所を言ってくれたこと。全てが「愛してる」に繋がってしまう。
この恋に終止符が打たれる時なんて、くるのだろうか。