【完結】鍵をかけた君との恋
空がオレンジ色に染まる頃、陸を誘う。
「なんだよ乃亜、昨日の話も中途半端なまんま、急に帰っておいて」
私がコンビニへ到着するよりも前に、彼はいた。
「そんな話いいから夕飯奢ってよ。私今、全財産百三十二円しかないんだからっ」
「あーあ、俺んち今日カレーだったのに!」
頬を膨らませながらも、陸は私の頭を優しく寄せる。
「乃亜の夕飯くらい、用意してから遊び行けよな親父さんっ」
ピザ味のパンを手に取って、陸に渡す。
「それだけで足りんの?」
「足りる」
「うさぎより少食じゃんか」
会計時、ポケットから出したありったけの小銭をキャッシュトレーに置くと、陸は「お釣り」と言って、百円玉二枚を私の手に押し付けた。
「なんだよ乃亜、昨日の話も中途半端なまんま、急に帰っておいて」
私がコンビニへ到着するよりも前に、彼はいた。
「そんな話いいから夕飯奢ってよ。私今、全財産百三十二円しかないんだからっ」
「あーあ、俺んち今日カレーだったのに!」
頬を膨らませながらも、陸は私の頭を優しく寄せる。
「乃亜の夕飯くらい、用意してから遊び行けよな親父さんっ」
ピザ味のパンを手に取って、陸に渡す。
「それだけで足りんの?」
「足りる」
「うさぎより少食じゃんか」
会計時、ポケットから出したありったけの小銭をキャッシュトレーに置くと、陸は「お釣り」と言って、百円玉二枚を私の手に押し付けた。