鮮血の妖精姫は、幼馴染の恋情に気がつかない ~魔法特待の貧乏娘、公爵家嫡男に求婚されつつ、学園生活を謳歌します~
「ドレスが、この一着しかなくてですね……。アーロン様に恥ずかしい思いをさせてしまうのではと……」
「それも心配いらないよ。パートナーとして、こちらで用意させて欲しい」
「えっ、そんな」
「ああ、あと、着付けや髪のセットの人員も、アークライト家から派遣できるよ。うちには姉と妹がいるからね。慣れてる使用人も多いんだ」
「ええ……!?」
「肌や髪の手入れに関しても、うちに任せて欲しい。本番の日だけでなんとかなるものでもないだろうから、パーティーの少し前から、手入れのためのメイドを通わせるよ」
「そこまで……!?」
事前の手入れまでしてくれると聞いて、マリアベルは、思った。
貴族のお嬢さんとして、私ってそんなにやばい感じ? と。
いやまあたしかに、貧乏だし、美の追求なんてしてこなかったしで、マリアベルの髪や肌は美しいとは言えないだろう。
髪はぱさついてるし、日によってはもさもさするし。肌ももちもちすべすべなんかじゃない。
しかしそこまで手厚くされると、嬉しいやら悲しいやらである。
「遠慮する必要はないよ。パートナーなんだから!」
「はい……。ありがとう、ございます」
パートナーの部分を強調し、アーロンはにっこにこだ。
アーロンとしては、人生で一度のパーティーで好きな子をエスコートする権利を手に入れて、ちょっとはしゃいじゃっただけなのだが。
マリアベルは、「私はそこまでしてもらわないと、アーロン様の隣に立てない女……!」と、ちょっと涙目になっていた。
「それも心配いらないよ。パートナーとして、こちらで用意させて欲しい」
「えっ、そんな」
「ああ、あと、着付けや髪のセットの人員も、アークライト家から派遣できるよ。うちには姉と妹がいるからね。慣れてる使用人も多いんだ」
「ええ……!?」
「肌や髪の手入れに関しても、うちに任せて欲しい。本番の日だけでなんとかなるものでもないだろうから、パーティーの少し前から、手入れのためのメイドを通わせるよ」
「そこまで……!?」
事前の手入れまでしてくれると聞いて、マリアベルは、思った。
貴族のお嬢さんとして、私ってそんなにやばい感じ? と。
いやまあたしかに、貧乏だし、美の追求なんてしてこなかったしで、マリアベルの髪や肌は美しいとは言えないだろう。
髪はぱさついてるし、日によってはもさもさするし。肌ももちもちすべすべなんかじゃない。
しかしそこまで手厚くされると、嬉しいやら悲しいやらである。
「遠慮する必要はないよ。パートナーなんだから!」
「はい……。ありがとう、ございます」
パートナーの部分を強調し、アーロンはにっこにこだ。
アーロンとしては、人生で一度のパーティーで好きな子をエスコートする権利を手に入れて、ちょっとはしゃいじゃっただけなのだが。
マリアベルは、「私はそこまでしてもらわないと、アーロン様の隣に立てない女……!」と、ちょっと涙目になっていた。