鮮血の妖精姫は、幼馴染の恋情に気がつかない ~魔法特待の貧乏娘、公爵家嫡男に求婚されつつ、学園生活を謳歌します~
妖精姫の再来
ドレスは既に仕立て始めている。
髪や肌の手入れを担当する者は、近々マニフィカ家に送る。
パーティー当日は、アークライト家で送迎を行う。
当日の準備から、解散までのスケジュール。
そんなことを、アーロンと共に確認していく。
貴族のお嬢さんらしいことなどしてこなかったマリアベル。
ドレスの好みを聞かれてもちんぷんかんぷんだったため、デザインはアーロンとアークライト家にお任せしてある。
先に行われたドレスの打ち合わせと採寸の際、マリアベルがおずおずと
「あのう……。まっっったく、それはもうびっくりするほど、今の流行も、なにが似合うのかもわからないので、お任せしてもよろしいでしょうか……?」
と言ってきた際には、アーロンは天にも昇る気持ちになったものだ。
自分好みの、彼女に似合うと思ったドレスを着せていい。
大事な晴れ舞台で身に着けるものを、自分が選んでいい。
好きな子が、自分という男の選んだドレスを身に着ける――!
そういうことだからだ。
申し訳なさそうにする彼女への、アーロンの答えは。
「もちろん! 任せて!」
だった。
髪や肌の手入れを担当する者は、近々マニフィカ家に送る。
パーティー当日は、アークライト家で送迎を行う。
当日の準備から、解散までのスケジュール。
そんなことを、アーロンと共に確認していく。
貴族のお嬢さんらしいことなどしてこなかったマリアベル。
ドレスの好みを聞かれてもちんぷんかんぷんだったため、デザインはアーロンとアークライト家にお任せしてある。
先に行われたドレスの打ち合わせと採寸の際、マリアベルがおずおずと
「あのう……。まっっったく、それはもうびっくりするほど、今の流行も、なにが似合うのかもわからないので、お任せしてもよろしいでしょうか……?」
と言ってきた際には、アーロンは天にも昇る気持ちになったものだ。
自分好みの、彼女に似合うと思ったドレスを着せていい。
大事な晴れ舞台で身に着けるものを、自分が選んでいい。
好きな子が、自分という男の選んだドレスを身に着ける――!
そういうことだからだ。
申し訳なさそうにする彼女への、アーロンの答えは。
「もちろん! 任せて!」
だった。