鮮血の妖精姫は、幼馴染の恋情に気がつかない ~魔法特待の貧乏娘、公爵家嫡男に求婚されつつ、学園生活を謳歌します~
「私がまだ5歳ぐらいだったころ、マニフィカ領で魔物が大量発生して……。そのとき、支援をしてくれたのがアークライト家だったの。一時的にアークライト家に預かってもらったこともあったから、アーロン様とはその頃からの付き合いになるわ」
「そんなころからの……。それで、その……実はアーロン様と婚約……なさってたりは……。内定状態とか……」
「? してないわよ」
あっけからんと答えるマリアベル。コレットは、
してないんだあ……!
あれで本当に婚約してないんだあ……!
とデレデレのアーロンを頭に描きながら、思った。
「ああ、でも……。結婚して欲しい、とは言われたわ」
「え!? そ、それって……」
されてるじゃないですか、プロポーズ! やっぱりそういうことなんですね!
マリアベルが平然としすぎていてわかりにくいだけで、二人はやはり婚約者のようなものだったのだ。
コレットの中の疑問が、ようやく解決されたような気がした。
しかし。
「ただ、私は突然変異のようなもので、マニフィカ家は魔力量の高い家系ではないから……。私と結婚しても、アーロン様のご期待には応えられないと思うから、受けるわけにもいかなくて」
「……えっと、それは、どういう……?」
「アーロン様は、武のアークライト家に魔力の高い妻を迎えて、魔法の力も高めたいのだと思うの」
コレットは、平民の出だ。
だから、貴族の婚姻のことはよくわからない。
だが、マリアベルの見方もなんとなく理解はできる。
「そんなころからの……。それで、その……実はアーロン様と婚約……なさってたりは……。内定状態とか……」
「? してないわよ」
あっけからんと答えるマリアベル。コレットは、
してないんだあ……!
あれで本当に婚約してないんだあ……!
とデレデレのアーロンを頭に描きながら、思った。
「ああ、でも……。結婚して欲しい、とは言われたわ」
「え!? そ、それって……」
されてるじゃないですか、プロポーズ! やっぱりそういうことなんですね!
マリアベルが平然としすぎていてわかりにくいだけで、二人はやはり婚約者のようなものだったのだ。
コレットの中の疑問が、ようやく解決されたような気がした。
しかし。
「ただ、私は突然変異のようなもので、マニフィカ家は魔力量の高い家系ではないから……。私と結婚しても、アーロン様のご期待には応えられないと思うから、受けるわけにもいかなくて」
「……えっと、それは、どういう……?」
「アーロン様は、武のアークライト家に魔力の高い妻を迎えて、魔法の力も高めたいのだと思うの」
コレットは、平民の出だ。
だから、貴族の婚姻のことはよくわからない。
だが、マリアベルの見方もなんとなく理解はできる。