問題ありの義弟は、義姉に独占欲強め。
◆〝ご褒美〟に隠された独占欲〔結都side〕
体育祭が終わって、
王宮真子と話して家に帰ってきた俺。
玄関で靴を脱いで、
着替えようと思って自分の部屋に行ったとき。
『っ、ゆっくんてば、可愛いぃぃぃぃ!』
俺の部屋の中でぴょんぴょん跳ねて騒ぐ、羽那がいた。
羽那を見た瞬間、煩いよりも先に、
〝可愛い〟って気持ちになって。
このまま、
──────俺の部屋に閉じ込めたい。
そんな気持ちになった。
でも、そんなことしても、
羽那は嫌がるだろうから穏便に部屋から出そうとした。
『おーい、ふほーしんにゅー』
と声をかけて。
俺が名前を呼ぶと羽那は..............................
『...............っ、ゆっくん、』
静かに俺の名前を呼んで、ほんの少し視線を逸らしてきた。