問題ありの義弟は、義姉に独占欲強め。
そう察知した俺は....................................
『..................っ、羽那?』
押し倒したい感情を抑えながら、
〝避けて〟って意味も含めて、
羽那の名前を呼ぶのが精一杯。
俺が声をかけたところで、
羽那は何を思ったのか.....................?
俺の顔の目の前で、いきなり、
──────パチンッ!と両手を叩く羽那。
ビックリして思わず瞬きしてしまう俺。
俺がビックリしてる間に、
ポケットから〝何か〟を取り出す羽那。
そして、その〝何か〟は、
そのまま俺の手に渡された。
なにやら、金色に輝くもの。
たぶん、
──────金メダルだろうって。
羽那の考えてることを、
ふわっと察した俺は言葉を出さなかった。