問題ありの義弟は、義姉に独占欲強め。
『ぅ、ぅぅぅぅ、う?ぬぬぬぬぬぉぉぉ?』
〝課題〟を開かせて数時間。
羽那からは、言葉にならない言葉が聞こえた。
気になって、羽那の手元を見れば。
『おら、さっさと問題を解け』
そう言わざる得ない状況。
未だに、まっさらな問題集。
............つまり、数時間で1問も進んでない羽那。
羽那は羽那なりに、考えてはいるんだろうけど。
呆れてものも言えないレベル。
『ぅ、うぅ、ゆっくん、スパルタだよぉぉ、』
それなのに、
俺を〝スパルタ〟呼ばわりする羽那。
俺だって好きで、
〝スパルタ〟なんじゃねぇ。
ただ純粋に、
──────羽那といたいから。
だから、
ついつい、〝スパルタ〟になってしまうんだ。