問題ありの義弟は、義姉に独占欲強め。



『ぅ、ぅぅぅぅ、う?ぬぬぬぬぬぉぉぉ?』



〝課題〟を開かせて数時間。



羽那からは、言葉にならない言葉が聞こえた。



気になって、羽那の手元を見れば。



『おら、さっさと問題を解け』



そう言わざる得ない状況。




未だに、まっさらな問題集。



............つまり、数時間で1問も進んでない羽那。



羽那は羽那なりに、考えてはいるんだろうけど。



呆れてものも言えないレベル。



『ぅ、うぅ、ゆっくん、スパルタだよぉぉ、』



それなのに、
俺を〝スパルタ〟呼ばわりする羽那。



俺だって好きで、
〝スパルタ〟なんじゃねぇ。



ただ純粋に、
──────羽那といたいから。



だから、
ついつい、〝スパルタ〟になってしまうんだ。


< 145 / 288 >

この作品をシェア

pagetop