問題ありの義弟は、義姉に独占欲強め。


「──────っ、羽那」



私を呼ぶゆっくんの声が聞こえた。



「ゆっくぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅん!」



やっと戻ってきたゆっくん。



嬉しすぎて、
猪突猛進して、ゆっくんに飛びつく。



「羽那、こいつだれ?」



飛びついたあと耳元に質問されて。



「だれ?じゃないよぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!
中学の時の先輩!!私の初恋の人!」



つい勢いでゆっくんに言わなくていいことまで言ってしまった私。



「今も好きなわけ?」

「違うよ??今好きなのは、」



ゆっくんに質問されて答えようとして言葉を止めた。



いま、私はなんて言おうとしたんだろう?



もしかして、ゆっくんって言おうとした??



でも、喉まで出かかってた言葉は完全にゆっくん。


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